施策概要

・「廃食用油」を参加チケットにしたスポーツイベント

クラブの子どもたちが祭り感覚でスポーツを楽しめるイベントを企画して、
そのイベントへの参加条件として各家庭で出た廃食用油をペットボトルに入れて
持ってきてもらうことをイベント参加チケットの代わりにして実施。

イベント全体を通じてサーキュラーエコノミーについての講演も織り交ぜることで、廃食用油がイベントチケットという価値に転換し、楽しいイベントを体験できたという価値の循環(サーキュラーエコノミー)を体感できる機会を提供。

・スポンサー同士で協力した油田スポット設置

スポーツイベントに参加した保護者から「是非今後も廃食用油を提供したいから油田スポットを付知町にも設置してほしい」
という声があがり、クラブの別スポンサーだったスーパーさのやに油田スポットを設置した。

イベントに参加した家庭を中心に廃食用油の提供が定着化していき、他の油田スポットと比較にならない量の
廃食用油が集まるスポットになった。この反響と広がりが大きく、クラブ活動で利用する体育館施設にも
新たに油田スポットができるなど、油田スポットが街全体に広がりつつある。

・クラブ皆で回収した油で走る遠征用マイクロバス試乗

より子どもたちにサーキュラーエコノミーを体感してもらうために、
1年かけて集めた廃食用油を実際にバイオディーゼルにして、試合の遠征に使うマイクロバスに
燃料として投入して、子どもたちが実際に乗って市内を走るイベントを開催。
横断幕とスピーカーを用意して(町の許可取得済み)、「廃食用油を集めてバイオディーゼルでこのバスは走っています！」
ということを町中に呼びかけて、活動をもっと町全体に知ってもらう働きかけを行った。

目的

①地域の子どもたちにサーキュラーエコノミーを体感する機会を届ける！
②イベントを通じて地域での企業ブランド浸透とイメージアップを図る！
③廃食用油が定期的に集まる新たな仕組みを構築して全国への事業展開のきっかけをつくる！

効果

・ケイナンクリーン社への好感度は92％以上

イベント終了後にはアンケート調査を実施。2回目のイベント後には初めてイベント参加した人も多かったが、
好感度に関する質問では、「とても好ましい」「やや好ましい」を選択した方が92.7％だった。加えて、
定性コメントでも好ましい理由が述べられていた。

※定性コメント一部抜粋

- 付知の子供達を応援してくれて環境にも凄く優しいから

- 独自技術をもち、発信し続ける姿勢と付知を大切に考えてくださる心がある会社だから。また従業員の方々も好感がもてる方ばかりでありがたいです。

- これからの未来について考えている。新たな資源をどんどん開拓して使う考えではなく、今あるもので、捨ててしまうものを、生まれ変わらせて、また使えるものに！という考えが、ステキです！油は捨てる！としか知らなかったので、知ることができ、良かったです。子どもと、廃油をさのやら、BGに持っていきたいし、廃油にかぎらず、身の回りの捨てるものを、生まれ変わらすアイデアはないか、考えていきたい。

・イベント後に参加者のSDGsに関する意識変化が82％以上

イベントの内容にもこだわりました。SDGsの意識変化を聞いたときに
「とても変わった」「やや変わった」と答えた人が、82.9%と高い数字となり、
子どもたちや保護者にも体感を通じて意識変化を届ける手応えを感じた。

※定性コメント一部抜粋

- 廃油のリサイクルが身近な所で出来ることを知らなかったから。

- ゴミになるものも活用できればよいこと、特に廃油で実際に車を走らせることができてすごいと思ったから。

- 家庭から出る廃油がバスを動かし、さらには洗剤まで作る事ができる。廃油を全てリサイクル出来る事にすごく感動しました。今まで捨てるのに困る、というものが新たに違う形で使用する事ができるという事から一度家族でも考えてから行動してみようと思います。

・企業イメージがよくなり採用成果にもつながる

ケイナンクリーン社は事業形態がいわゆる3K(きつい、きたない、危険)と呼ばれる業界のため、採用に苦労していた。
また、会社のSNSを保有しておらず、環境に良い魅力的な活動を発信することもできていなかった。

そこで、付知FCのSNSアカウントでは、地域中心のフォロワーも多かったため(23年11月現在773名)、
積極的にケイナンクリーン様との取り組みをイベント毎に発信。

その結果、投稿を見た中津川市在住の20歳前後の女性から上記投稿をきっかけに応募があったり、
通常では採用できない広告代理店の役員クラスの採用が決まるなど、SNS発信をきっかけに採用成果にまでつながった。

・スポンサー接点をきっかけに大型取引成約

アクティベーションを通じて、保護者の方々にもケイナンクリーン社の魅力が伝わった。
その結果、ある保護者が付知町内の大手企業の管理職を務めており、
その方がケイナンクリーン社を社内で紹介をしてくださったことで新取引がその企業と生まれた。